2014年9月20日土曜日

”地域おこし協力隊”の認知度の高まりを町内で感じたこと

「耕すシェフ」が始まりはや、、(ようやく?)3年。
最近、邑南町内で「地域おこし協力隊」という制度に関心を持つ人が
増えて来たようです。

※結論は最後にありますので飛ばしたい方はどうぞ。



←町議会の一般質問 9月
8名中3名が地域おこし協力隊を質問事項の中にいれている。

議員は全部で15名






「会議録の閲覧」http://www.town.ohnan.lg.jp/docs/2010093000014/
より取得 2014/9/19





それもそのはず、邑南町において現在「地域おこし協力隊」制度を使用し
受け入れられている人は平成26年9月現在10名を超えます。

■耕すシェフ 6名…(ajikura, プチajikura,食の学校, 瑞穂屋, その他)
■地域クリエイター 1名 (映像による情報発信)
■アグリ女子 1名 http://yuki-blof-ohnan.blog.jp/
■ガーデンコーディネーター 1名
■耕すあきんど 1名(産直市 雲井の里)http://poirot88.rudorufu.staba.jp/
------以上は商工観光課受け入れ→活動場所は人それぞれ
■おおなんアグサポ隊 4名 http://ameblo.jp/ohsaikyo/
------こちらは農林振興課受け入れ

おお、14名もいたのね。
一人当たり年間400万円(うち200万円を上限に報酬費)の総務省から
財政支援があるため町にとって単純計算で5600万円の特別交付税
(http://www.soumu.go.jp/main_content/000213563.pdf)参照
大きなお金の動きになって来たから関心が高まるのかな。


ご覧の通り、邑南町の「地域おこし協力隊」は
専門分野のネーミングが先に来て、カッコの中に(地域おこし協力隊)という
位置づけで募集されていました。※注 耕すシェフは第4期から順番を変更したようです

そのため、私も町長から委任状を受けるまで
面接〜試験の間はずっと「耕すシェフ」になると思っていましたし
島根県内の地域おこし協力隊が集まる研修会、に参加した時に初めてこの制度の
仕組みをとつながりを知り、地方行政について新たな認識を持ちました。

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今まで応募側と募集側(町)のマッチングが
win-winの関係だと感じた大きな理由の一つがそのネーミング先行募集でした。
 例)  耕すシェフへの参加動機
   (田舎暮らしがしたい、調理&農業を学びたい)
     耕すシェフ募集動機
   (A級グルメの町づくりを推進する外部人材が必要)

そう感じているし、そのようにしてきたことは
むしろ外部的にも評価されているところだったはず。
※参照 邑南町・ポイント 
http://www.soumu.go.jp/main_content/000183190.pdf


だから、「地域おこし協力隊は地域の困りごとを解決する人です」
なんていう広義な定義を議会で発信すると
現在総務省やその他地域から評価されている内容や
実際協力隊の制度を活用している人の活動内容と
確実にズレて認識されてしまうよ、、と危惧してました。

「よーし、困りごとを解決しに田舎にいくぞ!」という動機が一番で
来てる人は私が接する地域おこし協力隊(邑南町)で見た事ない気がする。。。
みんなそれぞれ興味関心や事情があり、行動欲求と合致するからくる。
本当にシンプルなことだと思う。
その合理的な選択肢を提示できる
(制度をうまく活用して町への誘導曲線を描けるプランナーがいる)
魅力的な地域なんだよ、という認識を共有することの方が重要な気がするけど。



邑南町の協力隊制度の運用の仕方で認められているところは、
・募集段階でビジョンを提示してミスマッチが少ないようにしているところ

特徴は
・活動範囲に関して集落単位での受け入れは現在しておらず、
 一般社団法人での受け入れで
 業務内容の希望や展望について話せる環境を作っているところ
・個人の裁量と活動内容を相談するところ(一部、任せられているところ)

課題は
・町内への認知方法
・いわゆる“地域”集落の維持などに直接取り組む人材ニーズへの対応

などでしょうか?


★結論★

つまるところ、邑南町での地域おこし協力隊は

総務省からの財政支援により、
町のビジョンに向けての行動と、個人のキャリアアップの両立を目指す制度”


という定義が私は実質に伴っていると思いますし
上記の内容だからこそ、現在10名超の移住を可能にしていると思う。


そして、協力隊の評価に関して
任期後定住&起業=大成功、定住=成功、非定住=失敗 という安易かつ一方的なものさしで決めるのはナンセンスだと思う。

総務省から一人当たり年間400万円の支援のうち、
約50%は受け入れ元に運用を任されるのだから
3年間の中で、協力隊の個人が町のヴィジョンと自身のために考えて行動した内容と
同様に、受け入れ元(人、組織、地域)がどのような進化をしたのか、
変化をしたのかという内容はもっと注視されてもよいのではないでしょうか。



邑南町に来て3年。この9月で任期が終了するにあたり、
3年前は2人から始まった制度で、仲間が増えて嬉しく思う一方
制度を利用して来町する人が多くなっても
町内の人との関係性が変わらずよいものであることを願ってやみません。

そのためには、議会で注目されているこの時期に
ぜひ地域おこし協力隊の“邑南町の”定義の共有と
評価に関する基準について議論してもらえたら、将来の移住者たち(Uターンも含め)が
より来やすい場所になると、、、思いました。