2013年4月8日月曜日

イタリア農の旅行記vol.1「黒トリュフはオス豚フェロモンの香り!?」ウンブリア州スポレート〜ノルチャ


色々構成考えていましたが、一ヶ月も過ぎてしまい、
時系列におこった事を書くのが一番いいな、と結論を出し、
サクサク書き進めようと思います。


←こちらが全行程on google map

EU内でも農業大国のイタリア。その中でもアグリツーリズモやスローフードの動きが盛んなウンブリア州・トスカーナ州を中心に行って参りました。
今回はA-Cまでの一部をお届けします。




その前に…日本からは。

2/20 成田空港21:20発 エミレーツ航空ドバイ経由ローマへ。
石油産油国の航空会社だと、燃油サーチャージが安い!ということで、
航空券ローマー成田 往復で9万5000円 という。長時間のフライトでしたが
直行便で時間を取るか、経由便で航空券代を節約するか二者択一です。
機内では300種類超の映画や音楽、ドキュメンタリー番組などが楽しめるという快適な空の旅でした。
Hotel Transylvenia というドラキュラパパ奮闘アニメ
『ローマでアモーレ』(原題: To Rome with love)というローマを舞台にしたオムニバス。
どちらも飛行機内でしたが思わずははは!と笑ってしまう場面が多く
10本以上ざっと見た中で面白かったです。



さて、快適な空の旅の後はローマで高速鉄道に乗り換え、
ウンブリア州スポレートへ。ここに、今回の旅のガイドを引き受けて下さった
粉川妙さん(※1)と待ち合わせでした。

2/21 スポレート到着 天候 小雨
アグリツーリズモ泊 
宿に隣接するオリーブ畑では季節に応じて収穫体験などもできる。
villino Bellavista(http://www.agriturismovillinobellavista.it/)
※1 
 粉川妙さん(世界イタリアで活躍する日本人 その1)
「スロー風土の食卓から」著者 フリーライター、日本とイタリアに関すること色々。
ブログ(http://butako170.exblog.jp/17914735/)
HP(http://slowfood1.web.fc2.com/)
スローフード協会の運営する料理学校を卒業。
現在スポレートを拠点にイタリアでツアーコーディネートや、ライターなどで活躍中。












暖炉近くの席であたたかい。














2/22

【ノルチャの町】
とにもかくにも、ノルチャを強烈に印象づけたのは嗅覚でした。
 
肉の加工職人発祥の地として、ハムやサラミ、チーズなどの専門店が軒を連ねるノルチャ。

どうやら森っぽくプロシュート達を展示するのがトレンドのようです。












イノシシの剥製とは一生分出会った気がする。

肉の熟成する香り。チーズが熟成する香り。さらに、トリュフの芳香。
     
正直なところ、世界三大珍味で高級食材のトリュフに出会う喜びより、臭いに圧倒され、口呼吸の始末。獣臭に酔いそうだったため。

発酵食品はその香りに慣れるのに時間がいるんだろうと思う。日本で納豆や奈良漬け、くさやの干物の臭いを嗅いで食欲がそそる!と感じるためには相応の文化が必要なのと同じように。

ただ、今まであまり接点のなかった食材「トリュフ」についてその道のプロにお話を聞く事で食材について理解を深めることができました。


黒トリュフ生産者組合の元会長 モスカテッリ氏インタビュー

お店のHP(http://tartufinorcia.com/)


※黒トリュフについて
(歴史)トリュフの歴史は豚とともに語られる。昔、牝豚が地面を掘って何かを食べている様子に興味を持った人が、豚がその地中から出た物体を食べる前に横取りし、食べてみたら美味しかった!という
ところから始まる。驚いたのは、豚は豚でもトリュフを掘り当てることが出来るのは牝豚だけということ。これは、トリュフの放つ香りが、オス豚から出る男性フェロモンと類似した香りだから、という理由らしい。
三大珍味の香りはオス豚フェロモンの香り。
  
(白トリュフとの違い・時期)
白トリュフと黒トリュフの違いは色に限らず、香りも異なる。また、夏に取れるもの、冬に取れるもので価値も違う。
冬をこして夏に取れるサマートリュフの方が高級とのこと。

大きさは大きい方が価値がある。



(生産工程)
以前は豚による場所探しを行っていたようですが、生産者が追いつく前にトリュフを食べてしまうという性質があるため、犬に生まれてから特殊な訓練をさせ(小さい頃からトリュフの香りのするボールを使って遊ぶなど)
優秀なトリュフ犬を育てて行う生産が現在は主流ということ。ここ掘れ、ワンワン。

(課題)
トリュフの菌をかしの木の下に定植し、一定期間育て、収穫時期に掘る際、大きく成長する確率は50%だということ。



どうだい?日本でうちのトリュフを売らないかい?
と、モスカテッリさん。

200人規模のトリュフ生産者ネットワークと連絡を取り合い、収穫の都度大きさの確認や目利きをし、引き取りトリュフやその加工品を取り扱っているというからすごい。

トリュフは収穫の時期が少ないため、フレッシュ用途以外のものは、土をきれいに落として塩水につけるということ。

邑南町で例えるところの香茸を思い出します。
規模や知名度は比になりませんが。



トリュフ商品のほんの一部。











う〜ん。トリュフ。

嗅ぐ際は、距離感が鍵。






























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